ファイトケミカル
2007.10.31 |Category …イキイキ酵素の部屋
ファイトケミカルとは『植物由来の抗酸化栄養素』
七つの栄養素(タンパク質、炭水化物、脂肪、ビタミン、ミネラル、繊維質、水)に入らない栄養 素として注目を集めているのは酵素だけではありません。
ファイトケミカルといわれる新しい概念の栄養素も現代人の食生活にはかかせません。
ファイトケミカルは、植物に存在する色素や香りの成分で何千種類もあります。
植物にある色素は太陽の紫外線で植物が火傷をしないよう光線を吸収し、無害なものに変え植物を守っているのです。
それを人間が摂取しても抗酸化力を発揮するのです。
活性酸素(体内で正規の役割を果たさなかった酸素)の害から守る ⇒ 老化防止やガン予防になる。
フリーラジカル=不対電子の状態のため反応性が高い。 いろいろな物質から電子を奪って安定しようとする。
反応を引き起こす=酸化 体をサビつかせたり、組織や細胞に障害を与える
<活性酸素や他のフリーラジカルがいろんな病気の原因になる>
脳卒中、糖尿病、心筋梗塞、あらゆるガン、高血圧、肝炎、胃潰瘍、狭心症、アルツハイマー等
※活性酸素の障害を防ぐために抗酸化物質が必要です。
抗酸化ぶっしつとは、体内で起きる酸化現象を抑えたり、消去してくれる物質のことです。
抗酸化物質は、体の中でも作られますが、酵素と同じ外から摂ることも効果があります。
何を食べれば「ファイトケミカル」は摂れるの?
●活性酸素の害をストップさせ、病気予防、若返り、体質改善につながる
抗酸化栄養素あるいは、食品はどんなものがあるの?
Ⅰ.動物から摂る栄養素‥魚や肉の中に含まれたビタミンEは優れた抗酸化作用を持っている
Ⅱ.植物由来の抗酸化物質‥多くの種類があり、食生活の改善にははるかに有益です
(野菜とファイトケミカルとその効能)
●ファイトケミカルは体内に吸収後、機能に応じて特定臓器に分類される。
ほとんど果実と野菜に存在しています。
Ⅰ.カロチノイド系(600種類以上)※
Ⅱ.フラボノイド系(4000種類以上)
Ⅲ. ファイトエストロゲン系
Ⅳ.刺激臭成分系
~ あらゆる病気予防につながります ~
※カロチノイドとは ‥‥ カロチノイドは自然界に最も広く分布している色素群の1つで、ロシアの植物学者ツウェットがこの色素群の代表のカロチンから取って命名された、共役二重結合が重複した長鎖状ポリエン構造をもつ化学物質です。
●ファイトケミカルの色による分類
オレンジ色 ・ 赤~黄色 ・ 緑色 の3つに分かれます。
■オレンジ
人参・マンゴ・オレンジ・モモ・パパイア・プルーン・あんず
■赤~黄色
トマト・かぼちゃ・グァバ・パパイア・スイカ・さつまいも・バナナ
人参・レモン・グレープフルーツ・パイナップル
■緑
ブルーベリー・ぶどう・メロン
ケール・インゲン豆・芽キャベツ・ブロッコリー・ほうれん草
●炭化水素カロチノイドを大きく二つに分けると‥‥
「カロチン」(酸素なし)
―αーカロチン、βーカロチン、リコピン
「キサントフィル」(酸素あり)
―ルテイン、クリプトキサンチン、ゼアキサニチンに分けられる
どの野菜にどのファイトケミカルが含まれているの?
そしてその効能とは?
ファイトケミカルの要は‥ 果物と野菜と
お茶(日本茶)です。
その他に紅茶、豆類、イモ類、ゴマなどには
ビタミン、ミネラルも同様に含まれています。
~効能~
抗酸化作用によりガンを始めとする
ありとあらゆる病気の予防になります
■リコピン ‥ カロチノイド系 /完熟トマトに極めて豊富に含まれる
⇒抗酸化力は最強
※ トマトには、リコピンの他、カロチン、ビタミンA、C、E、カリウム、カルシウム、
マグネシュウム、鉄、その他アミノ酸も多くふくまれています。
~効能~
胃がん、前立腺ガンや肝臓ガン、卵巣がんなどの予防
■ポリフェノール ‥ 果物、お茶(日本茶)、紅茶、他にはソバ、野菜
(特に玉ネギ、ブロッコリー)、果物(リンゴ)、カカオ豆(ココア他)
~効能~
降圧作用、動脈硬化改善作用、抗コレステロール作用(悪玉コレステロールの酸化を抑制し、動脈硬化を予防、脳血管障害を防ぐ)抗菌、抗カビ、抗ウィルス作用
■ルテインとゼアキサンチン ‥ ほうれん草、コラード(西洋カブ)、ケール(キャベツの一種) などに多く含まれる (カロチノイド系の白眉)
ルテイン‥網膜全体に分布 ゼキサンチン‥網膜の黄斑に分布
~効能~
白内障と網膜変性症の予防、またルテインは特に子宮頸ガン、乳ガンにも効果
■アントシアニン ‥ 目の栄養素 / ブルーベリーが有名、さつま芋、ブドウ、ビート、
チェリー、赤玉ネギ、イチゴ、赤ワインなどに多く含まれる
~効能~
目の疲労回復や近視予防に優れた効果がある。
目の網膜にあるロドプシンという色 素の再合成を促進する。
●ロドブシン / 光を感知すると、脳に信号を送る視覚中枢との連絡物質。
※ また、ブルーベリーはガンにも予防効果がある。
その他目の栄養素として ‥ ビタミンAの前駆物質β-カロチンも大切な栄養素です。
視覚機能 を保つうえで欠かせません。
■リグナン ‥ ゴマに多く含まれる ※ ゴマにはトリプトファン、メチオニンといったアミノ酸が多い。
⇒ ストレス解消に役立つカルシウム、鉄といったミネラルも多い。
リグナンは十数種類知られておりますが、代表はセサミン、セサモリン、セサミノール、セサモールなどがあります。
● セサミン /肝臓で強く働き、肝臓内の活性酸素を除去します。 また、LDLコレステロールを減らし、HDLコレステロールを増やす作用もあり、高脂血症改善効果、動脈硬化改善効果も認められています。
ゴマのリグナンのセサモリンは、ごま油の製造過程でより強い抗酸化作用をもつ
セサモールとセサミノールに変化し、それが酸化をいつまでも防ぐのです。
■β-カロチン ‥ 体内で一部がビタミンAに変わる /野菜(特にニンジン、かぼちゃ)
ファイトケミカルで早くから研究され、有名になったのはβ-カロチンでした。
β-カロチンはビタミンの前駆物質プロビタミンAとして、様々な眼疾患に効果があるという
ばかりでなくもっと広い範囲に有効な抗酸化物質ということがわかってきました。
~効能~
・抗ガン作用 ・免疫力強化 ・心臓病予防 ・脳血管疾患予防・白内障予防 ・網膜変性防止 ・光線過敏防止作用
またガンを治す機序として、粘膜によい作用(粘膜修復=上皮組織の分化作用)をすることと、免疫賦活作用、再分化作用(ガン化した細胞が正常細胞に戻ること)などが指摘されています。
■イソフラボン類 ‥ ファイトエストロゲン系 /大豆または大豆製品に多く含まれる ※ 大豆には抗酸化ビタミンのA、C、Eのほかカルシウム、マグネシウム、カリウム、 リンといったミネラルが豊富で、蛋白質(アミノ酸)も多く、
さらに細胞の抗酸化物質としてレシチン(リン脂質)があります。
その他、サポニンというファイトケミカルも存在し、
過酸化脂質の生成を抑える働きが強く、
血中コレステロールや中性脂肪を減らす働きと、
代謝を促進する働きも認められています。